Tue, Jul 14, 2009
農薬空中散布と健康被害と天下りの利権
日本にいた時から患者中心の医療などについていろいろ教えていただいた医師から、今朝、農薬空中散布と健康被害、それを誘発する天下りに利権の構図についてのメイルをいただきました。あまりにショッキングな内容だったので、多くの人に知ってもらいたいと思い、ご本人の許可をいただきましたのでここに載せておきます。利権のために人々の健康が脅かされることなんて許されないと思います。断固としてやめさせねばと思いますが、私達が知らない、いろいろなことが他にもあるかと思うと怖いです。
以下は、引用です。
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7月16日(木)のNHKクローズアップ現代7:30-8:00p.m.で、農薬の空中散布の問題が取り上げられます。(中略:筆者)。群馬県は全国でただひとつ、有機リンの空中散布を業者に自粛させています。NHK松江支局が、昨年夏の出雲市での松枯れ対策の有機リン農薬のスミパイン空中散布で、1200人もの児童に健康被害が出た事件を取り上げて、農薬の空中散布の是非を問う内容でクローズアップ現代を製作し放映するということです。(中略:筆者)
どのような番組づくりになるのか、詳細はわかりませんが、農薬の空中散布の問題を世に知らしめ、考えてもらうきっかけになることを期待しています。
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この問題の構図と背景をご説明します。
松食い虫(センチュウ)を媒介するとされている一種類のカミキリムシだけを駆除する目的で、農薬(殺虫剤)を空中から高濃度で散布して、そのエリアのすべての昆虫を根絶やしにするというような、野蛮なことをしている先進国は、今や日本しかありません。
松枯れはいわば自然の摂理です。松は枯れるべくして枯れているのです。カミキリムシが媒介するマツノザイセンチュウだけが単一の原因ではありません。また、殺虫剤空散で根絶できないことはすでに経験的に確認されています。
(cf.滋賀県琵琶湖環境科学センター)
https://www.lberi.jp/root/jp/05seika/omia/31/bkjhOmia31-2.htm
まず第一に、このような自然現象に人が軽々しく介入すべきではありません。介入が許されるのは、人の健康に影響が及ぶ場合に限られるべきです。
つぎに、たとえ松が枯れても誰も困りません。百歩譲っても人の健康を害してまで松を守る理由は見あたりません。(国産マツタケはずっと前に庶民の手の届かない存在になりましたし)
EU・英国では農薬の空中散布そのものが全面的に禁止されています。どのような理由があろうともです。農薬規制に消極的なアメリカでさえ、有機リン剤の空中散布は、ウェストナイル熱などの昆虫が媒介する感染症対策以外の目的では許可されません。これが国家としての当たり前の姿勢でしょう。
野菜の残留農薬で健康被害にあう可能性は日本ではゼロですが、空から農薬を撒けば、狭い日本の国土では地域住民の健康被害は避けられません。日本では、国民の農薬アレルギーの矛先を農産物の残留農薬に集中させて、比較にならないほどリスクの高い、農薬の空中散布から都合良く目をそらすようにし向けているとしか思えません。
さらに、日本で農薬空中散布の規制が進まない最大の理由は、農水省、特に林野庁、農薬工業会、それとヤマハなどのラジコンヘリ製造元数社が利権構造でがっちりスクラムを組み合っているためです。
この利権構造を中心になって動かしているのが(社)農林水産航空協会(会長:元農水大臣官房審議官)、
http://www.maff.go.jp/j/corp/koueki/syouan/045.html
という農水の天下り法人です。役員に農水省OBが名を連ねています。
たぶん、彼らは本音では松枯れなど、どうでもいいのでしょう。補助金で官から民へ毎年委託されるおいしい農薬空中散布事業の継続と拡大が目的です。
困ったことに千葉大など一部の園芸学部の御用学者がこれに荷担しています。医者でもないのに園芸学部の学生を被験者にして、人体実験を行って農薬散布による健康被害は否定されたと報告しています。千葉大もこの重大なヘルシンキ宣言違反の教授を軽い処分にして済ませました。医学部教授であれば人体実験の倫理規定違反は辞職が相当です。
一方、環境省の大気や農薬の担当者は農水省からの出向組が占めていることから、環境省の規制の動きはがっちりと押さえ込まれています。
「省益あって国益なし」の典型的な見本です。子供の健康リスクより、業界のリケンが優先される情けない行政の姿です。
まだいろいろ言いたいことはありますが、この辺でやめておきます。
ぜひ、番組をごらんになって、ご自分の頭で考えてください。

